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クロマチック入門1


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関東ハーモニカリーグNo.3(1998年7月)に掲載

クロマチックを始めましょう


 ボタン式クロマチック・ハーモニカに最初にお目にかかったのは、30数年前、大学1年の学園祭でした。ハーモニカ・サークルの教室で、2年生2人、3年生1人のトリオが「コメディアンズ・ギャロップ」、「キャラバン」、「オール・オブ・ミー」などを吹いていました。小さなハーモニカにマイクとコードがついていてすごくカッコよいのです。
 当時英会話サークルに属していた私は、翌春、新入生の英語を聞いて英会話に限界を感じ、ハーモニカ・サークルに転じることにしました。受け付けてくれたのは、学園祭でコード・ハーモニカを吹いていた木村さん(現ノーブランズのコード担当)でした。練習場へ行くと、シングル・ハーモニカのリーダがクロマチックを吹いていた方、ホルンのリーダがバスを吹いていた方でした。
 楽団は大合奏が主体で、トリオはアトラクションとしてその3人の方が趣味で練習していることがわかりました。しかし、大合奏の練習曲には、「暗い港のブルース」、「愛の誓い」、「マラゲーニャ」、「闘牛士のマンボ」などクロマチック・ソロが活躍するが含まれていて、これまたカッコよく、私の担当は回転式クロマチックのシングル・ハーモニカでしたが、絶対ボタン式クロマチックをマスターするぞと心に期するものがありました。
 6月に乏しい生活費のなかから12穴のクロマチックを買い、個人的に練習を始めました。一緒に入った新入生たちも、大体そのころ買ったと思います。
 とりあえず、練習曲がないので、リーダに「コメディアンズ・ギャロップ」と「闘牛士のマンボ」を借りて写譜しました。そのころはゼロックス・コピーが高かったので、全部手で写譜していたのです。それからは、暇があればクロマチック、東北旅行でもクロマチック、夏休みに田舎に帰ってもクロマチック、とこの2曲のクロマチック三昧でした。
 そのころを思い出して、クロマチックを吹き始めるにあたっての心がけるべき点を2、3述べてみたいと思います。
 まず最初に気づくのは、ハーモニカの動きの違いです。サークルに入る前は複音を吹いていたのですが、低音、高音の千鳥配列には泣かされていたものです。回転式クロマチックでそれが解消されて、合奏の低音、高音が楽になっていました。しかし、ボタン式クロマチックでは、ドとレ、ミとファ、ソとラ、シとドのように吹く音と吸う音が一つの穴で吹けるのです。これは、これまでのハーモニカとまったく違う動きで、戸惑いました。
 そこで考えたのは、とにかくそれに慣れるということです。これまでの習慣では、無意識にドとレでハーモニカを動かしてしまいます。これが無意識で動かなくなるようにするには、とにかく音階練習です。ドレミファ・ソラシド・レドシラ・ソファミレというのを繰り返し繰り返し吹くことにします。無意識にできなくてはならないので、遅く吹いては意味がありません。これらを16分音譜として吹くと丁度1小節分ですので、リズムを狂わせないように吹き続けます。
 飽きると、レミファソ・ラシドレ・ミレドシ・ラソファミで同じことをやります。初めがドかレかでは、ハーモニカの動きが違うので、このように初めの音を変えて吹くことはとっても重要です。これができたら、今度はドレミ・ファソラ・シドレ・ミレド・シラソ・ファミレを3連譜で1小節分として吹きます。これも16分音譜の動きとまったく感じの違った動きになりますので、重要な練習です。これができたら、そうです。最初の音を変えるのです。今度はレから始めてみましょう。
 「クロマチックを吹いても、どうしても各音でハーモニカが動いてしまって。」という感想を聞くことがよくありますが、このような音階練習が不足していると思われます。クロマチックでどんな調子でも吹けるようにするためには、12音階の長調、短調などもやる必要がありますが、それは熟練者の話です。初心者はとりあえずハ調の音階でとにかく無意識にできるようになるよう心がけましょう。
 次の課題は、低音域と高音域のマスターです。クロマチックを始めると、12穴の1番のレが吹きにくいと感じる方、一番高音域のオクターブが吹きにくいと感じる方がよくいます。時には、楽器屋さんにクロマチックが壊れているとクレームをつけることもあるとか。これは、ハーモニカのどの部分も同じ吹き方をしてしまうために起こる現象です。実は、低音、中音、高音ではそれぞれ吹き方がすこしずつ違うのです。中音は吹きやすいので、どんな口の形でもそれなりに音は出ますが、低音、高音は正しい口の形、腹式呼吸、強弱の加減などが要求されます。
 低音は、なるべく口腔の空間を大きくして、「オ」の形で吹きます。腹式呼吸で、横隔膜からの息を加工しないようにして吹き吸いします。口の中で、息の流れを変えるような吹き方をすると、10ホールのベンド音みたいな効果が出て、音程が狂います。
 中音でも音程が下がる人は、口の中で息の流れを変えない吹き方にしてみましょう。
 高音は、出にくいと感じて強く吹く人がいます。これは逆効果です。「押してだめなら引いてみな」です。少しゆるめて軽い吹き方をしてみましょう。高音は小さな音でも十分響きますので、強く吹く必要はありません。マイクでも高音はよく拾われるので、イコライザーで押さえているほどですから、弱く吹いていいのです。
 これらを先の音階練習の中で、各オクターブについてやはり無意識にできるようになるまで繰り返し練習します。
 曲を吹くときは、曲想に十分な意識を払うべきで、音の出し方を考えているようではよい演奏になりません。したがって、ハーモニカの動きと音出しを無意識のうちにできるようになるまで繰り返し練習すること、これがクロマチックを始めるに当たっての最重要課題です。これまで述べたのは、要するにドレミファですから、むずかしいことを言っているのではありません。誰でもできます。しかし、単調な作業なので飽きてしまうのでしょうか、継続してやっている人はあまりいません。そこをがんばれば、きっと中級、上級への道が拓けることをお約束します。
 さて、初心者から中級に進むに当たっては、よいテクニックとよい楽譜が必要になります。これについては、日本ハーモニカ芸術協会第189回実験工房で「巨匠たちに学ぶハーモニカ・テクニック」と題して紹介しました。ビデオ・テープと楽譜が入手できますので、「日本ハーモニカ芸術協会事務局長 岸田」(TEL、FAX:045-413-1160)までお問い合わせください。

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