ミレニアム国際ハーモニカ・フェスティバルの報告
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東京クロマチックソサイェティ会誌第9号(2000年12月1日)に掲載
IHO(国際ハーモニカ連盟)主催ミレニアム国際ハーモニカフェスティバルが2000年9月7日(木)から10日(日)までの4日間、イギリスのボーンマスで開催され、世界15カ国から約150人が参加しました。
大会は2日間のコンテストのあと、3日目の各部門優勝者による決勝、4日目の表彰式を中心に、セミナー、市長参加の夕食会、バーベキュー大会、2回のガラコンサート(うち1回はディナーショー形式)、各国合同オーケストラによるリハーサルおよび本番演奏、フリーステージなどが配され、好天にめぐまれた中、なごやかに進行されました。
コンテストには、日本からソロダイアトニックメロディック部門に複音の簾藤と10ホールズの足立、デュオ部門に複音の簾藤・星組、ソロクロマチック部門に吉村、真田が出場しました。
他に森本先生がガラコンサートに出演しました。
コンテストの優勝者および特別賞は次のとおりです。
- ジュニア部門
- ソロクロマチック(Eldar Nissan−イスラエル)
- デュオ(Duo Cantalina−オーストリア)
- トリオ(Trio Harmonicanos−オーストリア)
- グループ(Quintet Juventus−オーストリア)
- シニア部門
- ソロクロマチック(Ho Chee Kin−マレーシア、アジア大会でも2位)
- デュオ(簾藤・星−日本)
- トリオ(Trio Non-Pareil−マレーシア)
- ソロダイアトニック ブルース/カントリ(Si Genaro−イギリス)
- ソロダイアトニック メロディック(Erkki Vihinen−フィンランド)
- 特別賞(Beatta Kossowska−ポーランド)
- 特別賞(Tay Keng Seng−マレーシア)
- ジェリームラッド賞(Walter Buchinger)
- 新世紀ハーモニカ奏者賞−決勝優勝者(Ho Chee Kin−マレーシア)
セミナーの内容は次のとおりでした。
- ブルースセミナー(Steve Jennings)Sonny Tellyの奏法などを紹介
- 舌のリズム打ち(Walter Buchinger)ベース奏法紹介、コードモニカによる和音など
- CHUGGING(Ben Hewlett)10ホールハーモニカ入門
- アイルランド民謡(Brendan Power)10ホール、クロマチックによる奏法とチューニング方法紹介
- ボラミネビッチとハーモニカラスカルズ(Art Daane)過去の映画から編集したビデオによるハーモニカコミックバンド、ラスカルズの紹介-とてもすばらしいものでした
ガラコンサート出演者は次のとおりです。どちらも夜11時半まで続く熱演でした。
金曜夜
- ハーモニカオーケストラ、Laakirchen−オーストリアの音楽学校
- The Harmonica Entertainers−スイスのデュオ、'95横浜にも出演
- Mietek Borkowsky−ポーランドの複音、横浜にも出演
- Alexendre Thollon−フランス19才のプロ
- Four In Accord−地元イギリスのカルテット
- Ben Hewlett−イギリスのブルースバンド
- 森本恵夫−日本、ご存知わが心のハーモニカ
- Beatta Kossowska and the LeBlues Band−ポーランドの美人女性10ホール奏者中心のブルースバンド
- Jim Hughes−イギリスのクロマチック奏者
- Jean Labre−ご存知フランスのIHO副会長
- Pentti Varkilla and the Cool Finns−フィンランドの10ホール奏者達
- Brendan Power−ニュージーランド出身ロンドン在住アイルランド民謡奏者
土曜夜
アフターディナーショー。会場の椅子を取り払い、テーブルが持ちこまれ参加者全員のディナーのあとコンサートが始まりました。
- Youth Harmonica Ensemble−オーストリアの音楽学校の若手オーケストラ
- Larry Adler−御大ラリーアドラー、ロンドン在住
- The Harmonica Hotshots−アメリカ合衆国
- Beatta Kossowska and the LeBlues Band−ポーランドの美人女性10ホール奏者中心のブルースバンド、再登場
シニアデュオ部門で優勝した簾藤・星組さん、本当におめでとうございました。
参加費用は100ポンド(1万6500円程、会員割引あり)でしたが食事も何回かついており、セミナーも一つの会場で順番にやるので全部参加でき、結果的には安かったと思いました。会場付近は有名な海水浴場なのでホテルが山ほどあり、筆者のホテルは一泊朝食付き20ポンド(3300円程)、眠りと朝食に帰るだけなので割安でした。ハーモニカ・ショップ、ハーモニカ用楽譜、ハーモニカCDの出店があり、ついつい買い物をしてしまいました。
なお、次回ミレニアム国際ハーモニカフェスティバルは千年後の西暦3000年に開催の予定とか。(爆笑) |