Namiさんとのインタビュー 
       
          
       
      ハーモニカマガジンVol.2(2002年6月発行)に掲載された記事です。 
       
       
      
        - Nami:
        
 -  「複音奏者のためのクロマチック入門」を掲載されるようになったいきさつは?
        
 - ChromLover:
        
 - 「関東ハーモニカリーグ」(前述)で10回連載したものを、当雑誌の編集者である斎藤寿孝氏が"東京クロマチックハーモニカ"の会誌に転載したいとおっしゃったので、手を加えて連載中ですが、好評につきさらに手を加えてできたのがこのコーナーです。
        
 - Nami:
        
 - この中に書かれているように私もハーモニカが壊れていると思った口です。
        
 - ChromLover:
        
 - でしょう?
        
 - Nami: 
        
 - そして一度修理に出したこともあるんです。
        
 - ChromLover:
        
 - あらら。
        
 - Nami:
        
 - やはり複音奏者がクロマチックを始める時は、音階から根気よく練習するのが上達の近道ですよね。
        
 - ChromLover:
        
 - そうです。複音とクロマチックでは動きが違いますよね。
        
 - Nami:
        
 - 複音はドとレが違う穴ですが、クロマチックは一つの穴の吹き吸いでドとレを出す。
        
 - ChromLover:
        
 - でもそういう事を考えながら曲を吹いていては、音楽にならないでしょう。ですから音階も動きを意識しないで吹けるようにならないといけません。
        
 - Nami:
        
 - ChromLoverさんも最初はそういうとまどいがありましたか?
        
- はい、30数年も前のことですが(笑)。
        
  - Nami:
        
 - 最初に出会ったハーモニカは?
        
 - ChromLover:
        
 - 小学校の授業で教材として指定されたのは複音ハーモニカのC調でした。父親と姉がベースも入れて吹いましたから私もまねて吹けるようになりました。それからクロマチックは大学2年のとき。部室で先輩たちがマラゲーニャなどをかっこよく演奏しているのを見て憧れました。すぐ買いに行って吹いてみたら動きが違うことに気づいたのです。
        
 - Nami:
        
 - 低音部はすぐに出せましたか?
        
 - ChromLover:
        
 - はい。多少出しにくいなーと思いましたが苦労はしませんでしたよ。
        
 - Nami:
        
 - いいですね〜。そして卒業後もハーモニカは続けていたのですか?
        
 - ChromLover:
        
 - やめてしまうのは寂しいので佐藤秀廊先生の所に習いに行きました。
        
 - Nami:
        
 - 複音ですか?
        
 - ChromLover:
        
 - いえ、実はクロマチックで。先生は「僕は吹けないけど、聴いて教えることはできるよ」とおっしゃったので通うことにしました。当時寺澤博義さん、林淑子さん、川上桂次郎さんの各氏が門下にいました。みんな故人になられてしまいましたけど…。その後、仕事でアメリカに行くことになりまして、日本の曲を覚えていこうと"♪荒城の月"を複音で習いました。何回か外国の人の前で吹きましたよ。20年後に再会したとき同席していた同僚が「あの時は涙が出た」と言ってくれました。
        
 - Nami:
        
 - 佐藤秀廊先生の名アレンジですよね。アメリカでクロマチックは吹いていなかったのですか?
        
 - ChromLover:
        
 - 適当に吹いていました(笑)。でも公民館で催されたクロマチックの講習会に参加したことがあります。そのとき指導している年輩の先生を見て、こういう人生もあるんだなぁと思ったのです。
        
 - Nami:
        
 - それで今現在、お教室で指導されているのですね。
        
 - ChromLover:
        
 - 帰国後はまず松戸の教室でアンサンブル(バス・ハーモニカを担当)と複音を勉強しました。そして93年ころ「ハミングバード」というトリオを結成しまして、フォークダンスとのジョイントでいろんなイベントに参加していたら"日本ハーモニカ賞"をいただきました。また、その頃から指導を開始しました。
        
 - Nami:
        
 - そうでしたね。指導されているのはどちらですか?
        
 - ChromLover:
        
 - 江戸川区の「ハミングキャッツ」というグループです。最年長が82才の方です。みんな楽しく練習していますよ。
        
 - Nami:
        
 - 胸にネコの絵のついたユニフォームがかわいいですよね。さて、これからクロマチックをやってみようと思う方にはどのような楽器がおすすめですか?
        
- ホーナー社のSUPER64が、値段と品質の面でいいと思います。
        
  - Nami:
        
 - 練習するにあたってなにかアドバイスをいただけますか?
        
 - ChromLover:
        
 - 複音からクロマチックに移るとまず音が貧弱に感じます。複音のようにトレモロもなくベースを入れない単音でつまらないかもしれません。でも、音づくりをしてビブラートをつけたりハンドカバーができるようになると、単音でも豊かな音色になります。ですから、最初は単調でも、先を目指して欲しいです。私のホームページには試聴コーナーがあり、伴奏が聴けるようになっています。それに合わせて練習すると、楽しく吹けると思います。それから練習するときに"耳を使う"ことが大切です。音が違っている、調律がくるっているなどの聞き分けができるように。
        
 - Nami:
        
 - クロマチックは難しいとよく言われていますが…?
        
 - ChromLover:
        
 - クロマチックだとボタン一つで半音が出せるのに、複音は半音違いのハーモニカ2本を持って吹く。このほうがよっぽど難しいですよね。
        
 - Nami:
        
 - 本当ですねっ!最後になりますが今後の展望などあればおきかせください。
        
 - ChromLover:
        
 - このコーナーは初級ですが、中級用も書きためてあります。それらも紹介できたらいいと思います。それから楽譜も掲載できるようなので、クロマチック用の曲集なども使ってさらに深く演奏のコツを紹介したいと思います。例えば装飾音の演奏のしかたなどね。
        
 - Nami:
        
 - 曲がたくさん吹けるようになるとうれしいですよね。頑張ってください。ありがとうございました。
        
 - −完−
        
  
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