直線上に配置
コレクション鑑賞記録

                 

このLPの鑑賞記録です。

GOLDEN VIBRATO by LARRY LOGAN

題名にあるように、ビブラートに関するウンチクが書かれています。

質問は、ハーモニカの音色、ビブラートに関するものが多い。この楽器の演奏では基本的に2種類のビブラートが使われる。喉と横隔膜を使うものだ。甘いメロディを作り出す手の開閉は、実際にはトレモロ効果であって、真のバイブレーションではない。私は横隔膜のビブラートを使い、曲の感じに応じて喉のビブラートをある程度混ぜる。バロック時代の音楽はドビュッシーやバルトークの表現とはまったく違う音色が必要だろう。リードに圧力をかけないように、横隔膜よりはより細かい喉の動きを使わなければならない。

手はハーモニカに共鳴箱がないのを補うべきものだ。手の色々な位置はこの楽器から出る音の強さや音色に大きな影響を与える。この技法はもちろんビブラートと組み合わせてよい。前に述べたように手の開閉はトレモロ効果を作り出すので、熟練者によって微妙なニュアンスを出すために使われる。手の動きは平均していなければならず、さもないとまったく音楽的でない音になってしまう。ハーモニカ奏者にとっての舌はバイオリン奏者に取っての指と同じ目的を果す。バイオリン奏者が弦のある形を作るために押さえると同様にハーモニカ奏者は同様の結果を得るために舌で特定の音(穴)を押さえる。

以下略。


収録曲は

1.Romanian Fantasy
2-7.Roumanian Folk Dances
8.Ritual Fire Dance
9.Prelude a l'Apres - Midi d’un Faune
10.Tempo di Blues
11.Beau Soir
12.Melodie from Orfeo
13.Genevieve

です。

レコード用の選曲は豪華な食事のメニューを決めるようなものだ。お客の興味を繋ぎとめなければならない。そこで私は次のように選んでみた。
Debussyは最高のフランスワイン、スペインからdeFallaのスパイシーな味付け、ドイツの古い献立としてGluck、ニューオーリンズの食べ物Gershwin、幻想的なルーマニアのメイン料理CharginとBartok、そして食後のデザートとしてAdlerの軽いフラッペ。 −Larry Logan

さて、聴いた印象ですが、決して下手ではないのですが結構ミスタッチの多い演奏です。一流ではあるが超一流とはいえない気がします。

ルーマニア舞曲は転調しているため、手持ちの楽譜では合わせられなかったのが残念です。精霊の踊りはきれいな演奏です。喉を動かしてみましたがこれほど速く動かせないです。その辺はさすがというべき。

2004/5/16


直線上に配置

©copy right 2004 Shoji Sanada, All rights reserved